産後の恥骨痛

産後の恥骨痛とは

産後の恥骨痛とは、出産後に骨盤の前側中央にある恥骨結合部とその周辺に生じる痛みのことです。恥骨結合は左右の恥骨を結ぶ部分で、妊娠・出産時に骨盤が開く際に大きな負担がかかります。

痛みの程度は人それぞれで、軽い違和感程度から歩くことも困難なほどの激痛まで幅広く存在します。特に寝返り、起き上がり、歩行、階段の昇降、赤ちゃんの抱っこなどの日常動作で痛みが強く出やすいのが特徴です。産後まもない時期から発症し、慣れない育児と重なることで心身ともに大きな負担となります。

この症状に悩む人が日本にどのくらいいるか

厚生労働省の人口動態統計では日本国内の年間出生数は約80万人とされており、産後の恥骨痛は出産を経験した女性の約30～40％に発症すると報告されています。この数字から計算すると、年間でおよそ24万人から32万人の女性が産後の恥骨痛に悩まされている可能性があります。

特に初めての出産を経験した方、双子などの多胎妊娠の方、体重の大きな赤ちゃんを出産した方に多く見られる傾向があります。決して珍しい症状ではなく、多くの産後女性が経験する身近な悩みです。

産後の恥骨痛をそのまま放置すると、骨盤の歪みがそのまま固定されてしまい慢性的な痛みへと移行する危険性があります。日常的に痛みをかばった姿勢や動作を続けることで筋力が低下し、腰痛や肩こり、股関節痛といった別の部位にも二次的な症状が広がっていきます。

さらに深刻な場合には、歩行困難による運動不足、尿漏れなどの骨盤底筋機能障害、慢性的な痛みと育児の負担が重なることによる産後うつのリスク増加といった問題が生じることもあります。最悪のケースでは痛みが半年以上続き、育児や家事に深刻な支障をきたして将来的に慢性腰痛や泌尿器系のトラブルを抱え込んでしまう可能性があります。

産後の恥骨痛の原因

開院以来、当院には産後の恥骨痛でお困りの方が数多く来院されています。

これまでの検査結果や施術経験から断言できるのは、産後の恥骨痛の原因はひとつではなくいくつかの要因が複雑にからみあっているということです。

産後の恥骨痛の根本原因として次のものが挙げられます。

産後の恥骨痛はこのように複数の原因が複雑に絡み合って起こる症状です。

この複数の原因が引き金となり、骨盤の不安定性や恥骨結合部への過剰な負荷が発生し、恥骨痛が発症します。それは人によって違い、単に骨盤ベルトを装着したり筋肉をほぐしたりするだけでは、全ての問題は取り切れません。

一人ひとりの原因が異なるからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院や他の治療院で改善しなかったとしても、諦める必要はありません。産後の恥骨痛でお困りなら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

産後の恥骨痛への対応として、次のようなものが一般的です。

安静と経過観察

長期間にわたって安静を保つことで筋力がさらに低下し、かえって回復が遅れてしまう可能性があります。また、生後間もない赤ちゃんの育児で忙しい産後女性にとって完全な安静を保つことは現実的に難しく、ストレスが増える原因にもなります。

鎮痛剤の処方

痛みを一時的に抑える対症療法であり、恥骨痛の根本的な原因である骨盤の歪みや筋力低下を改善するものではありません。薬を中止すると症状が再発しやすく、長期的な服用による副作用のリスクも考慮する必要があります。

骨盤ベルトやサポーターの使用

正しい装着位置や締め付けの強さの調整が難しく、誤った使い方をすると症状が悪化することがあります。締め付けが強すぎると血液やリンパの流れが滞り、可動性が制限されて体のバランスが崩れ、治癒を妨げる場合もあります。骨盤にねじれや前後傾などの複雑な歪みがある状態でベルトを使用しても効果が得られにくいケースもあります。

理学療法・リハビリテーション

週に数回の通院が必要となり、小さな赤ちゃんを連れての通院は大きな負担となります。また、プログラムを根気よく継続する必要があり、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。運動の負荷や動作によっては症状が悪化することもあり、専門家の適切な見極めが重要です。

産後の恥骨痛を改善するために

まずはあなたの産後の恥骨痛の原因を5種類の独自検査を通じて明らかにします。原因を取り違えていれば一時的に良くなったとしても根本から改善することはないからです。

当院は、自律神経を測定する検査で、産後の恥骨痛の原因を見つけ出します。そして明確な根拠を説明させて頂き施術を計画的に進めていきます。

さらに恥骨痛を起こした生活習慣、身体の使い方、育児中の姿勢指導を含めて行うことで再発しないようにサポートさせて頂きます。赤ちゃんを安心して抱っこできる体を取り戻しましょう。

当院の特徴

国家資格を持つ院長が、検査から施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

当院では、身体の変化や症状の波を見逃さないように、検査から施術まで院長が一貫して行うようにしています。変化を見逃さない一貫性が治療効果を高めます。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、整体やマッサージで効果が期待できなかった方も諦めずにご相談ください。赤ちゃんを連れての来院も大歓迎です。ベビーカーのまま入室できますのでご安心ください。

産後の恥骨痛のQ＆A

産後の恥骨痛は自然に治りますか？

軽度の恥骨痛であれば産後1～2ヶ月程度で自然に軽減するケースもありますが、骨盤の歪みや筋力低下が関係している場合は自然治癒だけでは難しく、適切なケアをしないと慢性化するリスクがあります。痛みが続く場合は専門家に相談することをお勧めします。

産後の恥骨痛の人がやってはいけないことは？

痛みを我慢して無理に動く、重いものを持つ、片足立ちや開脚動作、長時間の立ち仕事や歩行、間違った位置での骨盤ベルトの使用は症状を悪化させます。また、痛みをかばった姿勢を続けると骨盤の歪みが固定化されるため、早めに適切な施術を受けることが大切です。

産後いつまで恥骨が痛むのは普通ですか？

通常は産後数週間から1ヶ月程度で痛みが軽減していくケースが多いですが、骨盤の回復速度や育児中の姿勢、生活スタイルによって個人差があります。2ヶ月以上痛みが続く場合や痛みが強くなる場合は、骨盤の歪みや筋力低下が関係している可能性が高く専門的なケアが必要です。

骨盤ベルトはいつまで使えばいいですか？

骨盤ベルトは産後2～3ヶ月程度を目安に使用し、痛みが軽減してきたら徐々に外す時間を増やしていきます。ただし、ベルトに頼りすぎると骨盤周辺の筋力が育たず回復が遅れるため、並行して骨盤の歪みを整え筋力を回復させる施術やケアを受けることが重要です。

恥骨痛は帝王切開でも起こりますか？

はい、帝王切開でも恥骨痛は起こります。妊娠中のホルモン変化により骨盤の靭帯は緩んでおり、帝王切開の手術時の体位や術後の姿勢、産後の育児動作によって恥骨結合部に負担がかかるためです。経腟分娩ほど多くはありませんが、痛みが出た場合は適切なケアが必要です。

恥骨痛と股関節痛は関係がありますか？

恥骨痛をかばうような歩き方や姿勢を続けると、股関節周辺の筋肉に余計な負担がかかり股関節痛を引き起こすことがあります。また、骨盤の歪みは股関節の位置や動きにも影響を与えるため、恥骨痛と股関節痛が同時に現れるケースは珍しくありません。根本的には骨盤全体のバランスを整えることが大切です。

産後の恥骨痛は二人目以降の妊娠に影響しますか？

恥骨痛が完全に回復しないまま次の妊娠をすると、再び同じ症状が出たり悪化したりするリスクがあります。次の妊娠を考えている場合は、骨盤の歪みを整え、骨盤底筋や周辺の筋力をしっかり回復させておくことが大切です。適切なケアを受けることで次の妊娠・出産に備えることができます。

産後の恥骨痛で悩まされていた皆さまも、当院で疲労回復整体・鍼灸の施術を受けて、このような変化がありました。

当院の自律神経を測定する検査と疲労回復整体・鍼灸の施術は産後の恥骨痛と非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

産後の恥骨痛は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。

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