
院長:海野お気軽にご相談ください!
こんにちは、鍼灸整体院健康堂・安城本院の海野です。病院で腰椎椎間板ヘルニアと診断されて、コルセットを使っている方も多いのではないでしょうか。確かにコルセットをすると腰が楽になりますよね。でも、その楽さに頼りすぎていませんか。
実は32年間の臨床経験の中で、コルセットに依存してしまい、かえって症状が長引いている方をたくさん診てきました。コルセットは使い方次第で味方にも敵にもなる、まさに両刃の剣なんですよ。


コルセットの楽さに慣れてしまうと、自分の筋肉で支える力が失われていきます
まずはコルセットがなぜ腰を楽にしてくれるのか、そのメカニズムを理解しておきましょう。コルセットを装着すると、お腹を締め付けることで腹腔内圧が上昇します。この腹圧が腰椎を内側から支える柱のような役割を果たし、椎間板にかかる負荷を約30%も減少させるという研究結果もあるんですね。
腰椎椎間板ヘルニアでは、飛び出した椎間板が神経を圧迫して激痛が走ります。コルセットによって腰椎が安定すると、この圧迫が和らぎ、痛みやしびれが軽減されるわけです。さらに腰の動きが制限されるため、前かがみや腰をひねる動作が自然と減り、患部の安静を保てるという効果もあります。
ここからが本当に大切なお話です。コルセットで腰が楽になるからといって、毎日長時間使い続けていませんか。その習慣が実は腰痛を慢性化させる大きな原因になっているんです。
人間の体には本来、腹圧を自分でコントロールする仕組みが備わっています。横隔膜や腹横筋といった深層の筋肉が無意識に働いて、腰椎を安定させているんですね。ところがコルセットに頼り続けると、この自力で腹圧を上げる機能が徐々に低下していきます。
コルセットが代わりに腹圧を作ってくれるため、本来働くべき筋肉がサボってしまうんです。特に体幹を支える腹筋や背筋は、使わなければどんどん弱くなります。当院に来られる患者さんの中にも、コルセットを外すと不安で立っていられないという方がいらっしゃいますが、これはまさに筋肉が本来の役割を忘れてしまった状態なんですよ。
コルセットを長期間装着し続けると、腰周りの筋力が確実に低下します。筋肉は本来、脊柱を安定させるために働いていますが、コルセットがその働きを肩代わりしてしまうため、筋肉が萎縮していくんですね。研究によれば、コルセット装着時には筋肉が70%以下の力しか発揮しなくなり、その余剰分が徐々に退化していくと報告されています。
そして恐ろしいのは、筋力が低下するとコルセットを外せなくなり、外すとさらに痛みが増すという悪循環に陥ることです。コルセットがないと腰を支えられない体になってしまい、依存から抜け出せなくなります。50代の女性患者さんは、5年間コルセットを手放せずにいましたが、正しいリハビリと施術で3ヶ月後には完全に外すことができました。
筋力低下以外にも、コルセットの長期使用には様々なリスクがあることを知っておいてください。まず内臓の圧迫による機能低下です。お腹を締め付けることで血流が悪くなり、消化機能が低下して胃の不快感や体の倦怠感を引き起こすことがあります。
コルセットで内臓を圧迫すると血流が悪くなり、それに伴って内臓の働きも低下します。長期装着により筋肉も衰えてしまうと、熱を発生できなくなって基礎体温も低下し、冷え性が進行してしまうんですよ。特に女性の方は注意が必要です。
コルセットを長時間つけ続けると、その部分の筋肉や腱が固定されて柔軟性を失っていきます。腰の動きが制限され続けると、関節の可動域も狭くなり、ちょっとした動作で痛めやすい体になってしまいます。姿勢のバランスも崩れやすくなり、他の関節や筋肉にも悪影響が及ぶのです。
では、コルセットは一切使わない方がいいのかというと、そうではありません。急性期の激痛がある時や、どうしても動かなければならない場面では、コルセットは強い味方になります。大切なのは使い分けなんですね。
ヘルニアを発症した直後や、ぎっくり腰のような激痛がある急性期には、コルセットの使用が推奨されます。この時期は安静が第一ですから、コルセットで腰を固定して炎症を抑えることが優先されます。仕事や家事でどうしても動く必要がある時も、コルセットがあれば最低限の活動ができるでしょう。
ただし、この急性期も長くて2週間程度です。それ以上痛みが続く場合は、ヘルニア以外の原因や別の問題が隠れている可能性があります。早めに専門家に相談することをお勧めしますよ。
痛みが落ち着いてきた慢性期に入ったら、徐々にコルセットを外す時間を増やしていきましょう。最初は家の中だけ外してみる、次に近所への買い物は外してみるというように、段階的に減らしていくのがコツです。一日中つけっぱなしではなく、痛みが出やすい動作をする時だけ使うようにしてください。
当院では、コルセットを外すタイミングや外し方についても丁寧に指導しています。急に外すと不安ですから、体の状態を見ながら計画的に進めていくんですね。正しい体の使い方を覚えて、自分の筋肉で支えられるようになれば、コルセットは必要なくなります。
コルセット依存から抜け出すには、失われた筋力を取り戻し、自力で腹圧をコントロールできる体に戻していく必要があります。そのために必要なのが、正しい姿勢と体幹トレーニングなんですよ。
腹圧は意識して力を入れて作るものではありません。正しい姿勢を保つことで、横隔膜や腹横筋が自然に働いて腹圧が生まれるんです。背筋を伸ばして骨盤を立てる姿勢を意識すれば、腰椎への負担が大きく減ります。私は患者さんに「天井から糸で引っ張られているイメージ」とお伝えしています。
コルセットに頼っていた期間が長いほど、筋力を戻すのに時間がかかります。でも焦らずに、痛みのない範囲で少しずつトレーニングを始めましょう。最初は仰向けに寝て膝を立て、お腹を軽く凹ませるだけの簡単な運動から始めます。これだけでも腹横筋が働き始めるんですよ。
これらのトレーニングは、コルセットを装着したままでも行えます。実は、コルセットで腰を守りながら筋トレをすることで、筋力低下を防ぐことができるんですね。医師や理学療法士、私たち専門家の指導のもとで進めていけば、安全に筋力を回復させられます。
もしコルセットを使う必要がある場合は、適切なものを選ぶことも大切です。市販品から医療用まで様々な種類がありますが、ヘルニアの場合は腰全体をしっかり支えられるタイプを選びましょう。硬めの支柱が入っているものは安定感があって、急性期には特に効果的です。
どんなに良いコルセットでも、サイズが合っていなければ効果は半減します。きつすぎると血行が悪くなって逆効果ですし、ゆるすぎると支える力が足りません。ウエストサイズを正確に測って、専門家に相談しながら選ぶのが確実ですよ。
装着位置は骨盤の上から肋骨の下までをカバーする位置が基本で、締め付け具合は座った状態で指2本が入る程度が適切です。呼吸が苦しくならない程度に締めてください。過度に締めると腹圧が上がりすぎて、かえって腰への負担が増大することもあります。
ここまでコルセットについて詳しくお話ししてきましたが、最も大切なのは「なぜヘルニアになったのか」という根本原因を突き止めることです。コルセットは対症療法に過ぎず、原因を解決しなければ何度でも再発してしまいます。
当院では医師と連携した独自の検査で、姿勢の歪み、筋力のアンバランス、日常動作の癖など、ヘルニアを引き起こした本当の原因を探ります。デスクワークでの座り姿勢、重いものを持つ時の体の使い方、片足に体重をかける立ち方など、無意識に繰り返している動作が積み重なっているケースがほとんどなんですよ。
原因が分かれば、それに合わせた施術と生活指導ができます。コルセットで痛みを抑えながら、同時に体の使い方を改善していく。この両輪がそろって初めて、本当の意味での回復につながるんですね。整形外科で手術を勧められていた方が、生活習慣の見直しと適切な施術で手術を回避できた例も少なくありません。
ヘルニアの症状は時期によって変化するため、対処法も変えていく必要があります。発症直後の急性期は、コルセットによる固定と安静が基本です。無理に動かすと炎症が悪化して、回復が遅れてしまいますからね。
痛みが落ち着いてきた慢性期になったら、今度は積極的に体を動かして筋力を戻していく段階に入ります。この時期にいつまでもコルセットを使い続けると、自力で腹圧を上げる力が完全に失われ、依存状態になってしまいます。自分の体の声を聞きながら、徐々にコルセットから卒業していくことが大切なんですよ。
開院32年、延べ15万人以上を診てきた経験から断言できますが、コルセットに依存して良くなった人は一人もいません。確かに一時的には楽になりますが、使い続けることで自分の体が本来持っている治癒力や支える力を失ってしまうんです。
私自身も若い頃、筋トレのやりすぎで腰を痛めた経験があります。その時はコルセットに頼りましたが、すぐに体幹トレーニングを始めて筋力を戻すことに集中しました。だからこそ、コルセットとの正しい付き合い方の大切さが身をもって分かるんですよ。
ヘルニアの痛みは本当につらいものです。でも、適切な対処と生活習慣の改善で、ほとんどの方が元気を取り戻されています。コルセットは一時的な補助として上手に使いながら、同時に自分の筋肉で支えられる体作りを目指しましょう。なぜヘルニアになったのか、その根本原因を一緒に探して改善していきませんか。
一人で悩まず、どうぞ気軽にご相談ください。医師と連携した独自の検査で、あなたの体が本当に必要としているケアを見つけていきます。コルセットに頼らなくても大丈夫な体を取り戻して、やりたいことを思いっきり楽しめる人生を歩んでいただきたい。それが私の心からの願いです。

